サッカー欧州選手権グループB第3節、デンマーク対ドイツの一戦は、ドイツが2‐1でデンマークを破った。ドイツは3戦全勝の首位でグループBを突破し、ベスト8へ駒を進めた。敗れたデンマークはグループリーグで姿を消す事になった。ドイツは準々決勝でギリシャと対戦する。

試合は開始から、ボールを保持しながら慎重に攻めるドイツを、規律ある守備のデンマークが迎える展開になった。引き分けでグループリーグ勝ち抜けが決まるドイツは、中盤を支配しながら、焦らずに得点機を窺う。対するデンマークもリスクを冒さずブロックを固め、セットプレーに活路を見出す。
先に試合を動かしたのはドイツだった。19分、右からのクロスをマリオ・ゴメスがニアポストで中央へ流し、走り込んだポドルスキーが豪快にアンデルセンの守るゴールを破った。
しかし、デンマークも時間を置かずにバウンスバックに成功する。24分、右サイドからのCKをベントナーがファーで折り返すと、フリーになっていたクローン=デーリがヘッドで流し込む。これで同点となり、他会場の結果によってはドイツにとっても安穏としていられない状況になった。しかし、ドイツは落ち着いてボール支配を継続し、前半を1‐1で折り返す。
後半序盤、デンマークに決定機が訪れる。左サイド深い位置からのクロスをベントナーがエリア内で収め、これを中央へ流すと、後方から走り込んだヤコブ・ポウルセンがダイレクトでシュート。しかし、シュートはポストをかすめ僅かに枠を外してしまう。結果的に、この好機逸失がデンマークにとって手痛い打撃となって跳ね返ってくる。
その後は手堅い試合運びで安定感を見せるドイツは、狙い澄ましたカウンターからラース・ベンダーが追加点を決め、試合の均衡を破ると、そのまま逃げ切りに成功。指揮官自らが「円熟味のあるプレー」と評したドイツ代表は3連勝で死の組に別れを告げ、次のステップへと進んだ。
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