CHALLENGE デザイナーに課せられるテーマをチェック!

「プロジェクト・ランウェイ オールスター2」(全14回)

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#06

エコで行こう!

“ Green Dress for the Red Carpet ”

デザイナーたちはニューヨークの公園、ハイラインを訪れる。ここはもともと高架鉄道の線路で廃線後放置されていたが、今は公園になり人々に親しまれる場所になっていた。今回のテーマは、“緑に優しいレッドカーペット用の服”。水を使わずに染められた生地の端切れが用意され、デザイナーたちはひとつずつ端切れを選んで服を作ることに。また、過去のテーマで使わなかったトリミングや糸などもリサイクルして使えることに。
Guest Judges|ゲスト審査員

ダイアン・フォン・ファステンバーグ
ファッションデザイナー
ダイアン・フォン・ファステンバーグ

episode06
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Check The Runway 優勝者と脱落者の作品をチェック!
WINNER&LOSER
環境に配慮したエコな生地は、ファッション界でも年々根付きつつある素材。しかしどちらかというとデイリーウェアに用いるのが多く、質感や素材感を大切にするクチュールウェアにはあまり使われないのが通例です。そんななか、あえてレッドカーペットドレスにチャレンジするのが今回のテーマ。しかもゲスト審査員があのアメリカ・ファッション界の女王、ダイアン・フォン・ファステンバーグですから、デザイナー達もいつも以上にやる気満々でしたね。
なかでも一番気合いが入っていたのが、ダイアンファンを公言するローラ。性格はちょっぴり残念な彼女ですが、フェミニンかつ洗練されたデザインには確かな腕を感じさせます。どことなく、ダイアンが手がけるウェアに世界観が似ているので、今回のテーマは彼女に有利だったでしょうね。そのかいあって、レッドカーペットにあえてパンツスタイルを提案した野心的な作品は、優勝に値する仕上がり。流れるドレープに着心地のよさが感じられ、セレブのリラックスした雰囲気が伝わってきます。特に良かったのはプリント使い。柄の配置、裏面の生地の取り入れ方など、すべてがバランスよく調和し、動くたびにその魅力をアップしていました。
今まで可もなく不可もなくといった作品づくりで生き残ってきたアリシア。今回は淡い色のプリント生地で勝負に出ようと考えましたが、あえなく撃沈。他のデザイナー達は「生地選びからして間違ってる」と指摘していましたが、特にこの生地は悪くないと思うんです。むしろ上手く使えば、ロマンティックかつ女性らしい一着に仕上がりそう。ただ、薄手で透け感のあるドット柄は非常に扱いが難しい。特にこんな何枚ものパーツを組み合わせた複雑なつくりにしてしまうと、よほど手間をかけない限りアラが出てしまいます。
しかも今回は、プリント使いで名を馳せたダイアンが審査員とあって、「ダイアン・フォン・ファステンバーグ」のデザインコンペと考えてもよいところ。生地をうまく、効果的に使えないとアウトです。ひらひらとしたハギレを繋ぎあわせただけの服だと、到底勝ち目はありません。今の感覚がある優秀なデザイナーだっただけに、本領を見せないままの脱落は残念ですね。
日本人モデル Tsubasa in the Runway!
RIE MAESAKA

Editor's PROFILE

RIE MAESAKA
出版社勤務後、独立。フリーランスのエディター&ライターとして、モード誌や女性誌のWEBサイトを中心に、ファッションやセレブ、ライフスタイルにまつわるページを手がける。おしゃれ古着プロジェクト「セカンドクローゼット」も発足。愛猫との日々を綴った猫ブログも好評連載中。