サッカー欧州選手権グループD第3節、スウェーデン対フランスの一戦は、既に敗退が決まっていたスウェーデンが2‐0でフランスを下した。敗れたフランスは勝ち点4に留まったが、イングランドがウクライナに勝利した結果、グループ2位でベスト8進出が決まった。

グループリーグ全3戦を通じて滞在したキエフに集まった大勢の自国サポーターを前にしたスウェーデンは、既に大会からの敗退が決まっているという難しい状況にもかかわらず、しっかりプライドを感じさせる戦いを繰り広げた。一方、引き分けでもグループリーグ突破が決まるフランスだったが、スタメンを何人か入れ替えながらも、試合開始から積極的にゴールを狙いに行ったため、試合は開始から熱戦の様相を呈した。
試合序盤は、リベリの突破から決定機を作り出したフランスが主導権を握る展開となったが、スウェーデンが一段ギアを上げ、集中力を高め始めると、フランスの攻撃は次第に厚みを失いイーブンな状況で推移するようになった。
結局、前半をスコアレスで終えると、試合を先に動かしたのは王様イブラヒモヴィッチを要するスウェーデンの方だった。54分、イブラヒモヴィッチからシェルストレーム、そして右ライドのラーションへと展開すると、ダイレクトのクロスをイブラヒモヴィッチが豪快なボレーで直接ゴールに叩き込んだ。今大会屈指のスーパーゴールが決まると、スウェーデンは続けざまにビッグチャンスを迎えた。しかし、フランスはGKロリスが好セーブを連発し、水際でスウェーデンの攻勢を阻む。
その後、引き分けでベスト8進出を確実なものにしたいフランスが攻勢に出るが、組織立った攻撃を展開できずスウェーデンの守備ブロックを崩せない。反対にフランスは、終了間際に追加点を許しスタジアムを後にする事に。準々決勝で世界最高クオリティーを誇るスペインと対戦するフランスは守備面で大きな不安を残す事になった。
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