UEFA EURO 2012TM サッカー欧州選手権、グループA第3節、ギリシャvsロシアの一戦は、ギリシャが前半の得点を守りきり、1‐0でロシアを退けた。尚、他会場ではチェコがポーランドを下しており、この結果、勝ち点を6に伸ばしたチェコがグループA首位で決勝トーナメント進出を決め、勝ち点4で並んだギリシャとロシアは当該国の対戦でギリシャがロシアを上回ったため、ギリシャが2位でベスト8進出を果たした。一方、一気に首位から3位へ転落したロシアはまさかのグループリーグ敗退となった。

試合は、引き分けでグループリーグ突破が決まるロシアに対し、勝利が絶対条件のギリシャが積極的に攻める形で幕を開けた。ロシアもこれに応戦したため、序盤は比較的オープンな展開となり、両チームにチャンスが生まれた。しかし、時間の経過とともに、チーム力に勝るロシアがペースを握り出し、ギリシャは徐々に守勢に回らざるを得なくなった。それでも、ここ2戦は試合序盤のパフォーマンスに問題のあったギリシャだったが、試合後の会見でサントス監督が語った通り、この日のギリシャは集中を切らさず、ロシアにゴールを許さない。
すると、前半ロスタイムに試合が動いた。スローインの処理を誤ったイグナシェヴィッチの隙を突き、カラグーニスがドリブルで持ち込んで自らシュートを放ちロシアのゴールをこじ開け、ギリシャが先制に成功した。
ロシアは後半開始からケルジャコフに代えパヴリュチェンコを投入し、攻勢を強めるが、ブロックを固め、隙を見てはカウンターを仕掛ける得意の展開に持ち込んだギリシャを崩せない。ロシアは次々と攻撃的なカードを切るが、ゴール前での精度を欠き、最後までゴールを奪えずに試合終了のホイッスルを迎えた。十八番とも言えるゲームを披露した8年前の王者を前に、グループAのベストチームと目されたロシアは意外な形で大会から姿を消す事になった。
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