サッカー欧州選手権の開幕戦となったポーランドvsギリシャの一戦は1‐1のドローに終わった。双方一人ずつ退場者を出したこの試合、先制したのはポーランドだった。前半17分、ポーランドはそれまで再三にわたって決定機を作り出してきた右サイドの攻撃からレヴァンドフスキの正確なヘディングで得点に結びつける事に成功。ポーランドはその後も右サイドの攻撃を軸に、豊富な運動量で試合の主導権を握る。すると、44分、ムラフスキと接触したパパスタソプロスにこの日2枚目のイエローが提示され、ギリシャは1点ビハインドの状況で数的不利に陥ることに。確かにコンタクトはあったが、微妙なジャッジではあった。

1点を追うギリシャは後半開始から動いた。ニニスに代えサルピンギディスを右サイドに投入すると、この采配が見事に当たる。51分、右サイドの攻撃から、クロスのこぼれ球をサルピンギディスが冷静に押し込んでギリシャが試合を振り出しに戻した。同点に追いつかれたポーランドは動きの質、量ともに明らかに衰えを見せ始め、中途半端に空いたディフェンスライン後方のスペースをギリシャに効果的に使われ始める。
積極的な交代策で試合を動かすギリシャのサントス監督は、68分、FWのゲカスに代え中盤のフォルトゥニスを入れ、サマラスをセンターにシフトさせる。すると、その直後、裏のスペースに飛び出したサルピンギディスをシチェンスニーが倒し、ギリシャがPKを獲得した。このプレーでシチェンスニーは一発レッドで退場となり、ギリシャの数的不利は解消された。試合の流れは完全にギリシャに傾いたかに思えたが、交代で入ったキーパーのティトニがカラグーニスのPKを止め、ギリシャの勝ち越しを阻んだ。
その後は、交代の動きを見せず足が止まったポーランド相手にギリシャが優位に試合を進めるが、ゴールが生まれる事なくタイムアップ。開幕戦は両者が勝ち点1ずつを分け合う格好となった。
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