10日に行われたUEFA EURO 2012TM(サッカー欧州選手権)のグループCの第1節、現世界王者のスペイン代表と前世界王者のイタリア代表による屈指の好カードは、両者譲らず1‐1の引き分けに終わった。
スペイン代表のビセンテ・デル・ボスケ監督はこの試合、センターフォワードを1人も起用せず、太ももの故障から回復したばかりのバルセロナのMFセスクを前線に配置したゼロトップという予想外のフォーメーションを採用した。大会直前のテストマッチで全くプレーしていなかったにも係らずスタメンに抜擢されたセスクは、自分自身も先発出場に驚いたことを告白した。
「スタメン入りに最も驚いたのは他でもないは自分だ。ここまで1ヶ月半近くプレーしていなかった訳だからね。いずれにしても、プレーするチャンスを得られて幸せだ」
イタリア代表に先制された直後の64分に同点ゴールを決め、スペイン代表を敗戦から救ったセスクは、久々の実戦で結果を残せたことを素直に喜んだ。
「シーズン終盤にやっかいな怪我を負ってしまっただけに、この試合でゴールを決められたのは非常に大きい。センターフォワードを置かないシステムを練習してきたかって? いや、全くやっていないよ」
セスクはまた、グループリーグのドロー発進に一定の評価を与えた。
「難しい試合だった。もちろん、イタリアは非常に強いチームなので、グループリーグで最も厳しい一戦になると認識していたけどね。相手に先制された展開を考えれば、引き分けは悪い結果ではないだろう。残り2試合に連勝すれば、僕達は間違いなく決勝トーナメントに進める」
Photo:Getty Images









