WOWOW『UFC-究極格闘技-』解説者“世界のTK”こと髙阪剛も大注目の年末決戦!「今度のジョーンズ×グスタフソン戦は、まだ見ぬ、最新鋭の総合格闘技が観られる」

  • 2018/12/25

左:アレクサンダー・グスタフソン 右:ジョン・ジョーンズ

日本時間の12月30日、アメリカ・カリフォルニア州イングルウッド ザ・フォーラムで『UFC232』が開催される。
今大会では、かつて最強の名をほしいままにした、ジョン・ジョーンズが1年5ヶ月ぶりに復帰。宿敵アレクサンダー・グスタフソンとのUFC世界ライトヘビー級王座決定戦が行われることとなった。
さらにUFC世界女子フェザー級王者クリス・サイボーグに、女子バンタム級王者のアマンダ・ヌネスが挑戦する、女子頂上対決も実現!豪華2大タイトルマッチが組まれている。
この2試合の見どころをWOWOW『UFC-究極格闘技-』解説者でもある“世界のTK”こと髙阪剛に語ってもらった。


——ジョン・ジョーンズが1年5ヶ月ぶりに復帰。いきなり王座決定戦を行うことになりました。
これは本当に楽しみですよね。いろいろ問題はありましたけど、ジョーンズの強さっていうのは、誰もが認めるところですから。

——2008年にデビューして以来、いまだ事実上の無敗(垂直方向のヒジ打ちで反則負け=失格が一度あり)。UFCでライトヘビー級とヘビー級の2冠を制したダニエル・コーミエが唯一勝てない相手でもありますが、今回はどんな展開が予想されますか?
ジョーンズのいまの状態がどうなのか。肉体面だけでなく精神面も含めての状態が、大きなポイントでしょう。試合間隔が空いたことにより、気持ちの面でリフレッシュして、「もう一度、UFCでしっかりとやっていくんだ」という、気持ちを新たにしてくれてると思うんですけどね。実際、UFCのタイトルマッチを受けるということは、相当な覚悟がないとできないことなので。


——チューンナップファイトなしで、かつて大苦戦した、最強の相手との対戦ですもんね。
これは両者にとって最強の相手との対戦になるので、そういうことも含めて、お互いいい状態で試合をしてくれることを期待しています。

——前回、2013年9月『UFC165』で対戦した際は、グスタフソンがジョン・ジョーンズをかなり追い詰めて、UFC年間最高試合に選ばれる大激闘となりましたが、あの試合を髙阪さんはどう見ましたか?
あらためて前回の二人の試合を見返してみたんですけど、あの時は1ラウンドにグスタフソンがテイクダウンを奪っているんですよね。あれが大きなポイントになったんじゃないかと思うんです。あそこからジョーンズが明らかに焦り出して、自分のリズムを取れなくなってましたから。

——デビュー以来、初めて奪われたテイクダウンですもんね。
そうですよね。ジョーンズが右目の上をカットしたのも1ラウンドだったし。それも自分のリズムが崩れたことが影響していると思うんですよ。

——それまで、チェール・ソネン、ラシャード・エヴァンスといった、元レスリングのトップ選手でも、ジョーンズからはテイクダウンを奪えなかったのに、グスタフソンができたのは、どういった理由が考えられますか?
ひとつ言えるのは、グスタフソンのフットワークだと思いますね。彼はステップを使って左右に動いたり、相手の攻撃をバックステップでかわしながら、逆に自分のパンチを入れていくのがすごくうまいんですよ。

——グスタフソンは、アマチュアボクシングのスウェーデン王者でしたから、その辺のフットワークが功を奏したと。
グスタフソンはフットワークをうまく使って、相手の虚を突くようなかたちで攻撃を差し込むのが得意なんですけど、ジョーンズに対しても、それがハマッたんですよね。そして今回もグスタフソンはそういうかたちの攻め方ができると思うんですよ。

——前回同様、ジョーンズを追い込むことは可能だと。
でも前回、逆転の判定負けを喫してしまったというのは、2ラウンド以降、ジョーンズが常にスタンドでプレッシャーをかけ続けたんですよ。そのプレッシャーの中で動き続けたから、グスタフソンは後半失速してしまったんだと思うんですよね。

——ジョーンズの圧力でスタミナを消耗してしまったわけですか。
なぜ削られてしまうかと言えば、ジョーンズは「何をしてくるかわからない」ということが、絶対にあると思うんですよ。一つのカギとなったのがヒジ打ちなんですけど、ジョーンズはエルボーだけで、いろんな打ち方があるんですよね。タックルのフェイントからアッパーのようにヒジを入れたり、スピニングバックエルボーだったり、また組みにいって離れ側にヒジを入れたりとか。ああいうのをいちいち反応して、気をつけながら試合をすると、相手はどんどん疲れていくんです。

——なるほど。グスタフソンにしたら、あらゆる対応に追われて、息を整えられるような瞬間がほとんどなかったと。
またジョーンズというのは、相手を撹乱する動きを続けながら、決め技もたくさん持ってるんですよ。スタンドのKOもあれば、グラウンドでの一本勝ちやパウンドアウトもあるし。スタンドのまま、彼にしかできないようなギロチンチョークで極めて勝つこともできる。あらゆる局面で試合を決めることができるので、これもまた、相手にとってはスタミナを奪われる要因になるんですよね。

——そうなると、グスタフソンが勝つにはどうしたらいいですか?
今回も軸をずらしながら打撃を当てて、ジョーンズを追い込むことはできると思うんですよ。あとは、いかにその動きをいかにラウンドの後半までやり続けることができるか。グスタフソンの試合を見ていると、攻撃しているときはいいんですけど、ディフェンスとか、相手の攻撃を裁く動きが続くと失速してしまい、リカバリーがうまくできてないことが見受けられたんですね。だから、攻守のバランスをどこまで整えられるかもポイントになりますね。

——これでグスタフソンが勝てば、初めてジョーンズの牙城を崩した男になりますし。ジョーンズが勝てば、また最強の男として復権しますよね。
ジョーンズが以前と同じか、もしくは上回る状態で帰ってきたら、またパウンド・フォー・パウンドが、ダニエル・コーミエ(現在、ヘビー級王者でパウンド・フォー・パウンドランキング1位)ではなくなるんじゃないですかね。ジョーンズという選手は、のちに総合格闘技のスタンダードになるような動きを、これまでいくつも提供してきたので評価も高い。「総合でこういう闘い方もできるのか」というものを、数多く見せてきましたから。

——総合格闘技の進化を早めてきた存在とも言えますよね。
だから、今度のジョーンズvsグスタフソンは、ファンだけでなく、プロのファイターも注目していると思いますよ。まだ見ぬ、最新鋭の総合格闘技が観られるんじゃないかって、僕自身も期待しています!


——続いて、クリス・サイボーグvsアマンダ・ヌネスのUFC世界女子フェザー級タイトルマッチ。事実上の女子最強決定戦はいかがですか?
まずポイントは、前回大会『UFC231』でヴァレンティーナ・シェフチェンコと女子フライ級王者決定戦をやった、ヨアナ・イェンジェイチック同様、アマンダ・ヌネスは1階級上げての試合なんですよね。

——ヌネスは、2016年7月にミーシャ・テイトを破って女子バンタム級王者になって以降、ロンダ・ラウジー、シェフチェンコ、ラケル・ペニントン相手に防衛を果たし、次の挑戦者が見当たらない中、2階級制覇にチャレンジするかたちになりました。
だから、まずはその体格差をどこまで克服できるかですよね。サイボーグの場合、フェザー級でもその馬力は頭ひとつ抜けてますから。女子選手の中ではめずらしい、全局面でしっかり圧倒できる選手なんですよ。スタンドの打撃のパワーは言うまでもないですけど、パウンドでもしっかりダメージを与えられるし、テイクダウンにしても、相手が技術で防ごうとしてもフィジカルでもっていけたりとか。それによって相手が完全にドミネート(支配)されてしまう、そういう印象が強い選手ですね。

——サイボーグがUFC女子フェザー級王者になってからの3試合は、ホーリー・ホルムを始め、みんなUFC、もしくは女子のメジャー団体であるインヴィクタFCの元バンタム級王者ばかりですけど、そのすべてをパワーで圧倒してます。
ただ、今回のヌネスに関しては、バンタム級で屈指の馬力の持ち主ですから。それがフェザー級に上げることで、どう変化するかでしょうね。ヌネスは背中の筋肉なんかを見ても、かなり鍛え上げた身体をしていますから。だとするならば、サイボーグにとって過去最大の強敵になると思いますね。

——サイボーグで2005年のデビュー戦で敗れて以来、13年間負けなしですけど、キャリア最強の相手がヌネスだと。
サイボーグがフィジカルで押し通せない場面が出てくるんじゃないかと思うんですよ。技術的なことでいえば、ヌネスもスタンドで打撃を当てる距離をつかむのが早くて、なおかつダメージを与える打撃ができるので、どっちが先に打撃を当てて主導権を握るのか。そして先に主導権を握ったほうが、その後、かなり有利に進められるんじゃないかと思いますね。

——圧力vs圧力なので、最初にできた流れは、なかなか返せないという。
だからファーストインパクトが勝負の分かれ目になるかもしれませんね。いずれにしても、この試合は両者にとって過去最強の相手だろうし、ヌネスは勝てば、女子史上初の2階級制覇になるので、女子の総合格闘技の今後の流れを大きく左右する試合になることは、間違いないと思います。


(取材/文・堀江ガンツ)

◆◆◆WOWOW『UFC-究極格闘技-』放送スケジュール◆◆◆
★『生中継!UFC232 in カリフォルニア オクタゴンに元王者ジョン・ジョーンズが帰ってくる!』
12/30(日)午後0:00 WOWOWプライム
【ゲスト:玉袋筋太郎】
(WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信)

■詳しくはUFC 番組オフィシャルサイト(https://www.wowow.co.jp/sports/ufc/)をチェック!
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