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ニュース&コラム/News & Columns

宮本恒靖インタビューVOL.2 「新リーダーに求められるもの」信頼関係を築く言動とは

10月7日更新

早くもレアル・マドリードが連敗を喫するなど、波乱の幕開けとなったリーガ・エスパニョーラ14-15シーズン。現在、開幕から無敗が続くバルセロナは、第3節でアスレティック・ビルバオと対戦した。ムニルなど、若手がチャンスをものに出来ない中、メッシのパスからネイマールが2得点を挙げて勝利を飾ったこの試合を振り返る。新監督ルイス・エンリケが就任し、バルセロナのサッカーはどう変わったのか。新しいリーダーがチームのトップに立つ際、重要なことは何か。選手と監督のコミュニケーションの重要性、リーダーに必要な要素を、宮本恒靖が語る。

◆シャビの時代に比べて中盤のポジションを守る、今のバルセロナ

宮本恒靖

――バルセロナの今日の試合を振り返ってください

宮本:バルセロナにあまり運動量が感じられませんでしたが、ビルバオのラインが高かったので裏に出たりして、チャンスは作っていたと思います。ただ、スムースに全員が絡んだサッカーが展開されていたわけではないですね。

――少しパスの収まりが悪い感じがするのは連携の悪さでしょうか?

宮本: ビルバオの守備が良かったのもありますが、バルセロナは“幅”を使わずにサッカーをしている印象がありました。サイドバックが出てこないので、相手にしたら守りやすいと思います。流動性も少なく、システマティックなボール回しになっているように見受けられましたね。

――ルイス・エンリケが今後目指すサッカーは感じ取れましたか?既に彼のカラーは出ていますか?

宮本:守備のアプローチ、ラインを高く上げる、切り替えの早さという特徴は見られました。ただ、まだ3試合なので、はっきりした形は見えてきません。 若い選手を使いながら新しい血を入れて、チームの競争力を高めていく。 目指すサッカーで言うと、中央でプレーして、そこを厚く守る感じがしますね。中盤のラフィーニャ、ラキティッチ、セルヒオ・ブスケツ。このトライアングルを崩さないという印象があります。初戦(エルチェ)もビジャレアルとの試合もそうでした。ここをシャビやイニエスタがやっている時は、自由に形を変えながらポゼッションを高めていましたが、以前に比べると、ポジショニングをきっちり守ったサッカーをしている印象ですね。

――メッシとネイマールというフォワード陣の動きはいかがでしたか?

宮本:ネイマール、特にメッシは自由を与えられていますね。メッシが相手を交わして作ったスペースに入っていくネイマールの決定力やシュート技術が高い。1点目もそうでした。そこにスアレスが絡んだらどうなるか、楽しみですね。 今まではメッシがもう少し前でプレーする機会が多かったので、その分得点も多かった。しかし今日の試合で言うと、手前から作っていかないといけないシーンもあったので、少し下がり目に位置していたんだと思います。

――その一方で若手のムニルや新加入選手の活躍も目立っていますね。

宮本:ラキティッチ、サンドロにはスピードがある。ムニルはスペースに入る動きや、左足で交わすところも上手いですが、決定力という意味でチャンスを決めていかないと、ポジションは奪えないと思います。

――ビルバオ側で、気になった選手はいますか?

宮本:ミケル・リコが効いていました。ムニアインの動きの質の高さは、今日の試合でも光っていたと思います。ラポルトは良い選手ですが、今日みたいなミスがあるのは、まだ若いと感じました。コンパクトに守るというコンセプトは見えていたと思います。 戦力的に、チャンピオンズリーグの決勝トーナメントに進んで結果を出せるレベルではないと思いますが、ホームではめっぽう強いチームですからね。ナポリを抑えて本戦に出るくらいですから、チーム力はあると思います。

◆“人としてこの監督はどうなのか”を選手は見る

宮本恒靖

――ルイス・エンリケがバルセロナの新監督に就任しました。新監督が新しいクラブのトップに立つ時、気をつけるべきことは何ですか?

宮本:わかりやすいコンセプトがある方が、選手はついていきやすいですね。なので、最初のミーティングで何を言うか、どんな振る舞いをするのかも重要です。 例えば、ガンバの時に西野さんが「名前がある選手に関係なく、コンディションが良い選手を使う」と言ったように、本心でなくても最初のミーティングで言うと、チームを引き締める効果がある。
練習メニューも、どんな新しいことをしてくれるか期待している中で、「やったことあるなぁ」だと残念ですよね。

――ビッグクラブには個性の強い選手が多いです。そういう場合、監督としてはどういう立場をとるのがよいのでしょうか?

宮本:できる限り平等に扱うように見せることが大切です。他にも“ベテランのことはあまり言わない”とかだと、監督に対する信頼は無くなるでしょうね。ミーティングでベテランのミスをちゃんと指摘できるのかなどは、選手も見ています。

――やっぱり信頼関係を構築するのは全体的な要素であり「コミュニケーション」だと

宮本:コミュニケーションは大事ですね。“人としてこの監督はどうなのか”を選手は見ています。 その点、ルイス・エンリケがバルセロナでプレーしていた歴史は大きい。それが説得力を持つこともたくさんある。ベンチでの姿勢も選手は見ていますから、そこで結果が出ると信頼につながりますね。

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