大正時代、自由恋愛を提唱・実践した無政府主義者の大杉栄。彼と女性たちとの関係を題材に、吉田喜重監督が近代日本の国家権力と個人の関係を鋭く追求した前衛映画の傑作。
「魔子さん。あなたは大正12年、関東大震災の混乱の中で大杉栄とともに虐殺されたその妻の伊藤野枝さんの忘れ形見の魔子さんですね?」と、暗闇の中に座る女性に対して次々に質問が投げかけられる場面から、映画はスタート。やがて時代や場所が切り替わり、伊藤野枝が登場。辻潤の妻であった彼女は、自由恋愛を唱える大杉栄の思想に共鳴し、保子という妻のあった彼と不倫関係に陥るが、大杉にはさらに逸子という別の愛人もいた。作品データ
- 制作年/1970
- 制作国/日本
- 内容時間/217分
- ジャンル/ドラマ
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