「エロス+虐殺」「煉獄エロイカ」で先鋭的な映画表現を通して近代日本の国家権力と個人の関係を追求した吉田喜重監督が、北一輝を主人公に<二・二六事件>に迫った傑作。
大正10年、右翼青年の朝日平吾は、「やる前に10数える」と、自分に言い聞かせるようにして10数えた後、安田財閥の当主・安田善次郎を刺殺し、その場で自害。平吾の姉が後日、北一輝の家を訪れ、弟から言いつかったと、血染めの平吾の服を一輝に渡して立ち去る。その後も一輝のもとには、彼の政治思想に共鳴する若者たちが出入りするようになり、一輝は、彼らとつかず離れずの微妙な距離を保ちながら日々を送るようになる。作品データ
- 制作年/1973
- 制作国/日本
- 内容時間/110分
- ジャンル/ドラマ・歴史劇/時代劇/西部劇
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