映画

インフル病みのペトロフ家

インフルエンザで高熱となった主人公の目を通して、幻覚とも妄想ともつかぬ型破りでアナーキーな物語が全編に展開。ロシアの鬼才Ｋ・セレブレンニコフ監督が放った衝撃作。

その型破りな内容と強烈なブラックユーモアで一躍評判を呼び、ロシアで数多くの文学賞を受賞したA・サリニコフのベストセラー小説（本邦では未訳）を、同国の映画・演劇界の鬼才、セレブレンニコフ監督が映画化。その反体制的姿勢から長らく自宅で軟禁状態にあった同監督が、闇に隠れて本作を撮影・完成。インフルエンザで高熱となりながら街をさまよう主人公の目を通して、今世紀初頭の混沌として荒廃としたロシア社会の状況を鮮烈に描き、第74回カンヌ国際映画祭ではフランス映画高等技術委員会賞を受賞した。