映画

天守物語

文豪・泉鏡花の同名戯曲を、舞台で何度も演じてきた当代随一の女形の人気歌舞伎役者・坂東玉三郎が自らの監督・主演で映画化した、摩訶不思議な異色のファンタジー。

いまや国宝や世界遺産にも登録されている、〈白鷺城〉の別名でも知られる美しい姫路城。その天守には、人知れず魔性の者たちが長年住み着き、なんとも浮世離れした優雅な暮らしを送っていた…。文豪・鏡花が奇想を凝らして生み出し、玉三郎自身、1977年の初演以来、歌舞伎の舞台で何度も演じてきた人気戯曲を、自らの監督・主演で映画化。天守の主たる異界の妖艶な美女・富姫と、人間の生首を舌でなめ回すグロテスクな老婆・舌長姥を、玉三郎が一人二役で演じるほか、若き日の宮沢りえ、宍戸開らが共演。