映画

静かな雨

仲野太賀と衛藤美彩がＷ主演したラブストーリー。足に障害のある青年がたい焼き店を営む女性と出会う。彼と、事故で新しい記憶をとどめておけなくなった彼女の日々を綴る。

「羊と鋼の森」の作家・宮下奈都のデビュー作を、「わたしは光をにぎっている」の中川龍太郎監督が映画化。障害があり、左足を引きずって歩く青年・行助役の仲野は、ひとりの女性を愛し、真摯に向き合う姿をカメレオンのような演技力で表現。彼に愛される女性こよみ役の衛藤は、透き通る美しさと凛としたたたずまいで難しい役柄を熱演する。「四月の永い夢」や「わたしは～」で美麗な映像を駆使し、独特の空気感を醸した中川演出は本作でも健在で、男女の心に寄り添うような高木正勝の音楽もじわりと心に染みわたる。