映画

バース・オブ・ネイション

１８３１年の米国、自分たちを支配する白人に対し、同じアフリカ系奴隷たちを率いて立ち上がった男がいた……。歴史的な事件を再現して大反響を呼んだ、社会派歴史ドラマ。

米映画史上で名作とされるD・W・グリフィス監督の「國民の創世」と同じ原題だが、かつてアフリカ系は白人を困らせたという人種差別的な視点に立った「國民の創世」とは正反対に、白人による非人道的な支配に対抗して立ち上がったアフリカ系奴隷たちを登場人物にし、人種差別に抗議するという現代にも通じるメッセージを込めた熱い実話ドラマ。主演・監督などを兼任したN・パーカーなど一部のスタッフは本作でその才能や情熱を高く評価されたが、さまざまなスキャンダルが発覚して失脚してしまったのは実に残念。