映画

ディーパンの闘い

第６８回カンヌ国際映画祭で最高賞であるパルムドールに輝いた、異才Ｊ・オディアール監督による社会派ドラマ。内戦下のスリランカを脱出した元兵士はフランスに移住する。

「預言者」「君と歩く世界」などで社会派の要素も濃い人間ドラマを手掛け、後に「エミリア・ペレス」が絶賛を浴びる、フランスのオディアール監督。本作で取り上げたのは26年間も続いたスリランカの内戦と、そこから脱出した難民の問題。オディアール監督はリアルかつスタイリッシュな映像を駆使し、主人公の元兵士ディーパンを待ち受ける苦難の数々を、ひりひりとするようなタッチで描き切った。ディーパン役のA・ジェスターサンは実際にスリランカ内戦に少年兵として参加し、タイに逃亡後、フランスに亡命した。