
ウィンブルドンベスト8。聖地で松岡修造が成し遂げた偉業は日本テニス界に希望を与え錦織圭へと受け継がれた。「この一球」の精神で熱く闘ったサムライの雄姿を振り返る。
ウィンブルドンのオープン化以降、日本人として初めてベスト8入りを果たした松岡修造。その1995年の男子シングルス4回戦を、本人のインタビューを交えてお届けする。彼は当時世界ランキング100位以下。まさに、“奇跡”を起こしたといえる。松岡は、今となっては第一線で活躍する選手の中には見られなくなった、サービス・アンド・ボレーヤー。当初ボレーは得意ではなかったが、長身を生かすことができる上、前に出た方が得点につながるということが分かってのプレースタイルだった。
スタンドから日本人の声援が飛び交う中、マイケル・ジョイスに勝利し、コートを駆け回って喜ぶ彼の姿は、テニスファンならば忘れることのできない光景だろう。「この一球は絶対無二の一球なり」は福田雅之助氏による、広く知られたテニスプレーヤーへの格言だが、松岡はこの試合でマッチポイントを握った場面にこの言葉を叫びサーブを放ったという。
収録日・収録場所
- 1995年7月3日/イギリス・ロンドン オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケ・クラブ
出演
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解説坂本正秀
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実況鍋島昭茂