映画

噛む女

永島敏行、桃井かおりを主役陣に迎え、名匠・神代辰巳監督が、ロマンポルノに代わる新たな映画路線「ロッポニカ」の第１弾として発表した、結城昌治原作の官能サスペンス。

1971年の開始以来、17年間続いたロマンポルノ路線が、AVの登場・浸透に押されてこの年ついに終焉した後、にっかつが神代監督を久々に古巣に招き、新たな一般映画路線「ロッポニカ」の第1弾として発表した官能サスペンス（ちなみに、ロッポニカへの路線転換は結局功を奏さず、半年間の短命に終わった）。結城昌治の原作を荒井晴彦が脚色。セックスをするときに相手を噛む奇妙な性癖を持つ女と浮気をして以来、家庭生活を脅かされるようになった男の気になる運命の行方を、息詰まるタッチでスリリングに綴る。