映画

ジミー、野を駆ける伝説

１９３０年代のアイルランドを舞台に、人々が自由に集い楽しむ交流の場を再建すべく闘った実在の庶民的英雄Ｊ・グラルトンの勇姿を、Ｋ・ローチ監督が力強く描いた感動作。

先に「麦の穂をゆらす風」で、イギリスからの祖国独立を懸けた戦いから内戦へと至る1920年代のアイルランドの激動期を描き、第59回カンヌ国際映画祭パルムドールに輝いたローチ監督が、本作では、その内戦の傷がなお癒えない1930年代のアイルランドに焦点を当てて、同作の姉妹編ともいえる作品世界を構築。人々が自由に集って歌や踊りを楽しめる交流の場を再建しようと命を張り、多くの若者や民衆の心をつかんだ実在の伝説的英雄の人間味あふれる姿をいきいきと綴り、同監督ならではの感動作に仕上がった。