映画

カプリコン・1

米国の有人探査船の火星着陸成功は、実はＮＡＳＡのでっち上げだった……。秀逸なアイデアがエキサイティングな社会派アクションサスペンス。監督は活劇派Ｐ・ハイアムズ。

ハイアムズ監督（「2010年」「サドン・デス」）は映画界入りする前、TV局のCBSで働き、アポロ計画の中継を手伝ううち、本作のアイデアを思いついたとか。地球から旅立った宇宙船の物語が、もしもすべてでっち上げだったら……。40年近くたった今もTV界では“やらせ”が問題になりがちだが、前半でそんな現代社会に警鐘を打ち鳴らしつつ、後半では地上と空でノーCGならではの迫真のアクションが展開。社会派サスペンスの逸品だ。主演はハイアムズとかつて「破壊！」でも組んだ個性派男優E・グールド。