映画

緋色の街／スカーレット・ストリート

Ｆ・ラング監督が、先に発表した「飾窓の女」のＥ・Ｇ・ロビンソン、Ｊ・ベネット、Ｄ・デュリエを再び主役陣に迎え、彼らが織り成す運命劇を皮肉な視点で描いた姉妹編。

ラング監督が、「マン・ハント」以降、名コンビを組むようになった女優のベネット、当時彼女の夫だった製作者のW・ウェンジャーとともに、独立映画会社ダイアナ・プロを設立。その第1回作品として発表した、ジャン・ルノワール監督の戦前の名作「牝犬」のリメイク。実直な中年の銀行員が魅力的な若い美女と知り合ったことからすっかり人生の道を踏み外し、悪夢のような運命をたどるさまを、皮肉なタッチで冷ややかに綴る。「飾窓の女」に続いて、ロビンソン、ベネット、デュリエの主役トリオが息詰まる競演を披露。