映画

台風クラブ

台風の到来と共に思春期特有のなんとも形容しがたい胸の内の感情を高ぶらせて爆発させる中学生の男女の姿を、相米慎二監督がみずみずしく鮮やかに描き出した傑作青春映画。

1980年代、当時新進気鋭の日本映画界の若手監督たちが、自ら作りたい映画を作るという趣旨のもと、結成した共同製作会社＜ディレクターズ・カンパニー＞。同社のシナリオ公募で準入選を果たした脚本を、相米監督がお得意の長回し撮影を駆使しながら鮮烈なタッチで映画化。第1回東京国際映画祭では、審査委員長を務めたベルナルド・ベルトルッチ監督に絶賛され、ヤングシネマ85部門の大賞にみごと輝いた。工藤夕貴、大西結花らがフレッシュな好演を披露するほか、本作で演技に開眼したという三浦友和も見もの。