ドキュメンタリー

ノンフィクションW スペイン・世界王者の育成システム

FIFAランキング1位に君臨するスペイン。なぜ体格面で決して優位でないスペインから次々と優秀な選手が輩出されるのか。番組ではその秘密に迫る。

　サッカー欧州選手権で44年振りに栄冠を手にした2008年に続き、南アフリカW杯も制すなど、FIFAランキング1位に君臨を続けるスペイン。“美しくて、強い”。そんな美学に象徴されるスペインのスタイルは今や世界のサッカーシーンを席巻し、その影響は他国でも色濃く見られる。なぜ、体格面で決して優位性はないスペインが、世界の頂点に立てたのか。そのルーツは選手の育成方法にあるとして、近年注目が集まっている。
「カンテラ」と呼ばれるスペインの育成システムには、世界中から優秀な人材が集まり、バルセロナに代表される国内クラブそれぞれが、独自の育成方針で有望な若手選手や多くのスペイン代表選手を輩出している。加えて、今や“バルセロナの中枢”とも言われるカンテラ出身選手の代表格メッシやシャビ、イニエスタは、技術に加えその人間性においても多くの尊敬を集める。スペインの育成システムはサッカーの枠を超えた人間教育としての成果も見事なまでにあげているのだ。

＜番組解説＞
　サッカーの一流プレイヤーを次々と輩出するスペインの育成システムを探る。16歳ながらスペインU−17代表のキャプテンを務める天才少年、元スペイン代表の絶対的エースにちなんで“ラウール2世”と呼ばれるサウル・ニゲスへ（アトレティコ・マドリード）に密着。ほか、クラブチームの象徴バルセロナ、典型的な地方クラブであるスポルティング・ヒホンなどのカンテラの現場を取材し、世界王者の強さの秘密を解き明かす。
　サッカーだけでなく、一般企業やすべての教育現場にとっての重要課題である人材育成、そして人間育成にとって欠かせない答えがここにある。