ガウディ作品の多くが、弟子であるジュジョールの仕事によって完成しているという。番組は師弟の関係を探り、サグラダ・ファミリアにその痕跡を発見する。
着工から128年の歳月が流れるスペイン・バルセロナのサグラダ・ファミリア。工事期間が100年を越える理由のひとつは、ガウディの作った完成模型が消失し、建築家や彫刻家たちが彼の解釈について調査し議論を重ねながら進めていることにある。しかし近年、ある人物の存在がガウディの解釈論を説く大きなヒントとして注目されている。その人物とは、ガウディの弟子であった、ジョゼップ・マリア・ジュジョールだ。ガウディ作品の特徴として、「自由で大胆な曲線」や「カラフルな色彩」などが挙げられるが、実はその装飾を担当していたのが“もうひとりのガウディ”と呼ばれたジュジョール。番組は、歴史から一度姿を消したジュジョールとガウディの固く深い絆を解き明かし、「カサ・ミラ」「グエル公園」など、世に残されたガウディ作品に、ジュジョールの痕跡を追う。
誰もが知るガウディの名建築を新たな目線で見る発見。その先に見える、ガウディ作品とは…。そして、ガウディがジュジョールと共同作業しようと考えていたサグラダ・ファミリアにおける大胆なアイデアも発掘・検証し、その先にあるであろう完成形に迫る。新たな驚きに満ちた、歴史美術ドキュメンタリー。
