
猛り狂う雄牛に8秒間乗り切ることで得点を競う、アメリカの人気競技“ブルライディング”。全てを投げ捨ててこの競技に参戦する、芝原仁一郎の命懸けの挑戦に迫る。
“地球上で最も危険なスポーツ”と言われ、本場アメリカではプロ組織も整備された伝統競技として人気の「ブルライディング」。競技場の中で暴れ狂うブル(去勢をしていない雄牛)に跨り、8秒間乗り切ってはじめて採点が与えられるこの競技は、強い精神力や体力、集中力、テクニックが要求される究極のスポーツとされる。多くのファンを熱狂させる反面、凶暴なブルを相手に命を落とす者もおり、常に命の危険と紙一重だ。そんなブルライディングの世界に日本人として初めて飛び込んだ人物がいる。ロディオに魅せられ、サラリーマンとしての人生を投げ捨て16年前にアメリカに渡った芝原仁一郎。アメリカでは競技場を満員の観衆が埋め尽くすほどの人気を誇るブルライディングも、日本ではまだまだ認知度が低いのが現状。毎年夏から始まるロディオシーズンに向け、芝原はトレーニングと資金調達を重ね、シーズン中は20年落ちの中古車で各地を巡る。毎年のように命がけの挑戦を続けてきた芝原だが、これまで決して成功や栄誉と縁があったとは言えない。それでも、今年も芝原は暴れ牛に挑む。番組では、「今年は特別なシーズン」と位置づける芝原の活動に密着。8秒に賭ける芝原の思いに迫ってゆく。また、日本人としてアメリカの伝統的スポーツに挑む彼の姿を通して、ロディオが持つ文化的側面やアメリカが辿ってきた独自の歴史を見つめる。