ドキュメンタリー

ノンフィクションW　闇を歩く　〜ダイアログ・イン・ザ・ダーク〜

暗闇の中に作られたエンターテインメントを紹介。会場の中は全く光のない「暗闇」。この中を、数人でグループを組み歩き回る。視覚を奪われたときの人間の行動に迫る。

　“見えないけど、見えてくる”　参加者の多くがそう語る話題のスポットが、2009年渋谷にオープンした「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。自分の手のひらさえも見えない真っ暗闇の中、参加者はグループを組み、約1時間かけて闇の中で歩き、水に触れたり、ビールを飲んだり、ブランコで遊んだりという日常の場面を体験。視覚以外の感覚をフルに使って、普段とは違う感覚を楽しむことができる。
　1989年にドイツで始まった「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、これまで160都市で展開してきた。参加者に同行するアテンドスタッフは視覚に障がいを持つ人たち。健常者が闇を楽しむためのツボも心得ている彼らが、闇の中を導いてくれる。東京開催の準備段階から密着取材を敢行。アテンドたちの思いや、闇の中で覚える不思議な感覚を、脳科学の視点から検証。不思議なエンターテインメントの正体に迫る。