映画

再生の朝に―ある裁判官の選択―

刑法改定の狭間で死刑判決を受けた窃盗犯の命をめぐり、担当裁判官ら事件の周囲にいる人々の葛藤を描く。中国で実際に起きた事件をモチーフにした感動のヒューマンドラマ。

実話を基に、ある窃盗犯の死刑判決をめぐって、事件を担当する裁判官など3組の家族の絶望と再生を綴る感動作。犯行時の刑法なら死刑だが、改定された新しい刑法なら死刑に該当しないという微妙な立場にある窃盗犯の青年と、彼の量刑に苦悩する裁判官、そして死刑が執行されればその遺体から臓器移植を受けられる有力者、命の選択の行方は……。中国社会の抱える歪みを背景に、人間の良心という普遍的テーマを描いた秀作ドラマだ。