映画

座頭市血笑旅

勝新太郎が、盲目の居合い斬りの達人という型破りなヒーロー・市に扮して存分に活躍。思わぬことから彼が乳呑み児の面倒を見るはめとなる、人気時代劇シリーズの第８作。

傑作の誉れ高い第1作「座頭市物語」の演出を手がけた三隅研次監督が、今回、久々にシリーズ再登板。ひょんなことから死んだ若い母親に代わって、その乳呑み児の面倒を見るはめとなった座頭市が、行きずりの女スリを伴って珍道中を繰り広げていくさまを、切ない親心や人情を交えて鮮やかに描き出し、前作とはまた趣向や風味の異なる名作の1本に仕上げた。市や赤ん坊と次第に離れがたくなる女スリを、高千穂ひづるが好演。