映画

眠狂四郎　人肌蜘蛛

日本映画史上の人気男優、市川雷蔵が円月殺法を駆使するニヒルな剣士、眠狂四郎に扮した人気娯楽時代劇シリーズの第１１作。ファンの間でカルト的人気を集める異色の１本。

このシリーズ第11作では、第4・7作に登場した菊姫と同様、徳川第11代将軍、家斉の婚外子として生まれた残忍かつ淫蕩この上ない姫君として、紫姫なる悪女が登場。異色個性派女優の緑魔子が鬼気迫る表情で姫を演じ、強烈な毒気を放ったのに加え、実の妹の紫姫に対して倒錯的な愛情を抱く兄の暴君を、川津祐介がこれまた嬉々として熱演。シリーズの中でも最も異様なムードと猟奇趣味に満ちあふれ、ファンの間でカルト的人気を集める異色作に仕上がった。