映画

暗黒への転落

ハリウッド黄金期を代表する大スター、H・ボガートが、スラム街で生まれ育った不良青年のために熱弁をふるう弁護士に扮して圧巻の演技を披露する、社会派ドラマの秀作。

「マルタの鷹」「カサブランカ」などですっかりお馴染み、ハードボイルドの代名詞ともいうべきハリウッドの大スター、H・ボガート。その彼が、長年活躍していたワーナー・ブラザーズを離れて、戦後自ら設立した独立プロ、サンタナから発表した記念すべき第1回主演作がこれ。「夜の人々」の天才映像詩人N・レイが彼ならではの映画世界を構築。「理由なき反抗」のジェームズ・ディーンの前身ともいうべき青年をJ・デレクが好演。