映画

中国は近い

現代イタリア映画界きっての鬼才として活躍するＭ・ベロッキオが衝撃の監督デビュー作「ポケットの中の握り拳」に次いで放った、これが本邦初紹介となる注目の監督第２作。

1965年、弱冠26歳の時、「ポケットの中の握り拳」で衝撃の監督デビューを飾り、現代イタリア映画界の恐るべき神童として一躍注目を浴びたベロッキオ監督。同作で、とある家族の内によどむうっ屈した不満、怒りを、鮮烈なタッチで描き出した彼が、本作でも、とあるブルジョワ家族の偽善と退廃ぶりを、彼らの下で働く1組の男女の目を通して痛烈に批判。皮肉と毒気たっぷりのブラックな政治諷刺劇に仕上がり、第35回ヴェネチア国際映画祭では審査員特別賞と国際映画評論家連盟賞の2賞に輝いた。