映画

ハムレット

Ｗ・シェイクスピアによる古典悲劇を、「ナディア」の俊才Ｍ・アルメレイダ監督が映画化。舞台を現代ニューヨークに移し、斬新な解釈で名作を新たに描き直した注目作。

幾度も映画化されてきた名作が新たな解釈でよみがえる。シェイクスピアの名作戯曲をもとに、舞台を16世紀ごろのデンマークから高度資本主義社会が発達した現代の大都会ニューヨークに翻案。悩める青年ハムレットが、パソコンやデジカメを相手に自らの存在意義を問い直しつつ、摩天楼を孤独にさすらう。その姿は、まさにメディア社会の牢獄に生きる今日のわれわれそのものだ。アルメレイダ監督による同時代的感性あふれる斬新なアプローチが刺激的で見応え満点。主演は「アナーキー」でも同監督と組むE・ホーク。