映画

金融腐蝕列島　呪縛

総会屋との“呪縛”を断て！　銀行再生に立ち上がった中堅銀行員たちの奮戦を描いて公開当時話題に。銀行幹部陣と刷新派の行員陣、そして検察庁の駆け引きに手に汗を握る。

経済小説の第一人者・高杉良の原作を、2015年に公開された「日本のいちばん長い日」の実力派監督、原田眞人が映画化。不正融資が発覚した問題に揺れる銀行の内紛劇がリアルに描き出され、公開当時、ビジネスマンの観客を中心にヒットを記録。せりふ中心になりがちな経済ドラマを、縦横無尽に動くカメラと、文字通りに奔走する役所広司をはじめ、椎名桔平、矢島健一ら主要キャストの熱演によって、躍動感あふれる群像劇に仕上げた演出はおみごと。社会性と娯楽性を併せもつ上質のエンターテインメントとなった。