映画

夏の嵐

イタリアの名匠Ｌ・ヴィスコンティ監督が生み出した、豪華絢爛たるメロドラマの傑作。敵国の青年将校と激しい恋に落ちた、イタリアの伯爵夫人の苦悩と悲哀を格調高く描写。

19世紀後半、イタリア統一戦争下の激動の時代。敵国オーストリアの青年将校と出会い、その魅力のとりことなったばかりに破滅的な運命をたどるイタリアの伯爵夫人の姿を、自身も貴族出身であるヴィスコンティ監督が、衣装や美術など、画面の隅々にまで粋を凝らした、艶やかな映像美と風格に満ちた重厚な演出で鮮やかに描写。「第三の男」のA・ヴァリ、「夜の人々」のF・グレンジャーなどの名優陣が繰り広げる息詰まる競演も、最後まで目が離せない。