映画

さらば夏の光よ

後のスーパースター郷ひろみが２０歳にして、初めて映画で主演。愛と友情の間で板挟みになる青年という役を、切なくほろ苦く好演した青春ラブロマンス。共演は秋吉久美子。

性格も外見も正反対だが、なぜか気の合う男の親友同士が、同じひとりの女性に恋してしまったばかりに、男女3人がすれ違い続きの恋愛劇を繰り広げる……。そんな遠藤周作の同名小説を、青春映画に定評のある山根成之監督がしみじみと情感たっぷりに映画化。どこまでも人のいい主人公の青年を、若かりし日の郷が初々しく熱演。加えて共演女優の秋吉は当時、「赤ちょうちん」「妹」などで人気を博していたが、その可憐な好演にも思わず胸を切なく締め付けられる。