映画

ビッグ・リボウスキ

同姓同名の富豪と間違われたばかりに、奇妙な誘拐事件に巻き込まれることになる男性の運命を、鬼才コンビ・コーエン兄弟がオフビートなタッチで描いたコミカルサスペンス。

当時は兄弟共同で脚本を書き、兄ジョエルが監督し、弟イーサンが製作を務め、意欲作を次々に発表したコーエン兄弟が、秀作「ファーゴ」に続いて放った1本。舞台は1990年代のLAながら、1970年代のヒッピー文化を引きずってだらだらと無為な日々を送る中年の主人公やベトナム戦争の思い出に浸る悪友など、ひと癖もふた癖もある登場人物たちが織り成す珍妙で不可思議な人間模様を描いた。出演は「クレイジー・ハート」のJ・ブリッジス、「アリスのままで」のJ・ムーアらオスカーに輝く名優たちがそろった。