映画

殺人地帯USA

少年時代に父親をギャング４人組に殺された主人公が大人に成長し、ギャングの組織に潜入して復讐を目指すが……。鬼才Ｓ・フラー監督によるフィルム・ノワールの貴重作。

フラー監督にとっては「拾った女」「ショック集団」と並ぶ傑作フィルム・ノワール。後に彼を敬愛するジャン＝リュック・ゴダール監督の「ピエロ・ル・フ」に請われて出演した際に語った「映画とは戦場のようなものだ。愛、憎しみ、アクション、暴力、死……。一言で言えばエモーション」という簡潔な映画の定義が、まさにぴたりと当てはまる会心の一作だ。主演は後に「まごころを君に」で第41回アカデミー賞の主演男優賞に輝き、「燃える戦場」では高倉健と共演したC・ロバートソン。日本では未ソフト化の貴重作。