映画

ろくでなし稼業

日活アクションの全盛期、ワイルドでコミカルという個性で人気を呼んだ“エースのジョー”こと宍戸錠。その代表作のひとつ、「稼業」シリーズの第１作で、宍戸の初主演作。

元気でフレッシュな“ジョー”と、共演の“ダンプガイ”二谷英明のかけあいが絶妙な痛快アクション。二枚目イメージが強い二谷や清純派の南田洋子が、意外なまでにギャグを飛ばしまくる軽妙なノリは、日本映画ファンなら大いに楽しめるはず。ジョーを“世界で3番目に抜き撃ちが速い男（1位ゲーリー・クーパー、2位アラン・ラッド）”と紹介した当時の宣伝文句もユニーク（これは主演第2作「早射ち野郎」にも使われたが）。本作を原点に別の人気作「ろくでなし」シリーズがスピンオフした。監督は名手、斎藤武市。