映画

午後の遺言状

２０１２年５月２９日、１００歳で逝去した新藤兼人監督の代表作の１本。杉村春子と乙羽信子（新藤監督の妻）を主演に迎え、ある大女優と彼女を取り巻く人間模様を綴った。

夏のある日、避暑地の別荘にやって来た大女優と、彼女を取り巻く人間模様を描き、人間が生きることの意味を捉えようとした、感動のヒューマン・ドラマ。日本映画界の重鎮、新藤監督が2大ベテラン、杉村と乙羽を主演に迎え、キネマ旬報日本映画ベスト・テン第1位など、1995年を代表する日本映画になった。東京での20週間にわたるロングラン上映は当時、日本映画の単館公開作品として史上最高のヒットだった。また、新藤監督の妻、乙羽（1994年逝去）にとって本作は遺作となり、その名演も大きな見ものだ。