映画

結婚しない女

１９７０年代後半、米国の“女性映画ブーム”の中で生まれた、都会派人間ドラマの秀作。結婚１６年目で子育ての苦労から解放されたヒロインだが、突如夫の浮気を知り……。

「ジュリア」「愛と喝采の日々」「アニー・ホール」など、それまでよりも自由な生きざまを選ぶ、新たなヒロイン像が支持された“女性映画ブーム”の渦中、本作は結婚という価値観に疑問を投げかけたのが当時としては斬新で、タイトルは当時流行語にもなった。日常生活の上に立つ等身大の感覚に、男女の枠を飛び越えて多くの観客が共感。アカデミー賞には作品、主演女優、脚本の3部門でノミネート。ヒロイン役のJ・クレイバーグはカンヌ国際映画祭で女優賞に輝いた。監督は「ハリーとトント」のP・マザースキー。