映画

ガルシアの首

賞金首の頭部をめぐる男女の死闘を描いたバイオレンス映画。監督はどれもリメイクされた「わらの犬」「ゲッタウェイ」など、男っぽい傑作を作り続けた巨匠Ｓ・ペキンパー。

100万ドルの賞金がかかったガルシアという男の首（頭部）をめぐり、アウトローたちが決死の駆け引きを展開。舞台となるメキシコの乾いた空気など、エキゾチックなムードがまず強烈。自身の欲望に従順に生きる登場人物たち、その破滅的な生きざまがメキシコの空気もあって、より壮烈に印象に残る。全編淡々としてはいるが熱いタッチで描かれ、まさに鬼才ペキンパーならではの男っぽさ満点の世界だ。主演が名悪役として鳴らしたW・オーツというのがまたユニークだが、監督の期待に応えて無比の存在感を見せた。