映画

ネオチンピラ　鉄砲玉ぴゅ〜

哀川翔にとって初の単独主演作で当時レンタルビデオ業界で驚異的ヒットを記録した青春アウトローアクションの佳作。自分の組の鉄砲玉に抜擢されたチンピラヤクザの運命は？

安部譲二の小説「泣きぼくろ」が原作。初期の東映Vシネマで最も成功を収めた作品で、その後のビデオ用映画の興隆を生んだ記念碑的作品だ。タイトルにある“ぴゅ〜”とはヤクザ業界の隠語で“トンズラ”のこと。本物の極道になりきれず、“ぴゅ〜”したい主人公の葛藤は一見重たそうな題材だが、哀川と高橋伴明監督の名コンビが軽やかに、ユーモラスに描いたのが出色。ヤクザ映画のファンもそうじゃない人も楽しめる佳作青春映画。“拳銃を撃つと体がじんじんする”と語る美女役、青山知可子のセクシーな好演も光る。