映画

悪魔と夜ふかし

１９７７年。米国のあるＴＶ番組の生放送中に起きた惨劇を、封印されたマスターテープというスタイルでリアルに描いた衝撃のホラー。豪州の新たな鬼才ケアンズ兄弟が監督。

豪州の監督コンビ、ケアンズ兄弟は幼少時に見ていたTV番組の司会ドン・レーンが、番組でよく超自然現象を取り上げていたことを覚えていて、脚本・編集も担当した本作では、TV番組を収録したマスターテープというスタイルで演出。豪州ではなく米国の番組というのが野心的で、当時の米国TV界のトーク番組のムードを丁寧かつマニアックに再現。また、当時は日本のTVもオカルトや超能力を題材にした番組が多く、なぜか懐かしさを感じるという高齢者は多いはず。凝ったアプローチに拍手喝采を贈りたくなる快作だ。