映画

破戒(2022)

島崎藤村の名作小説を間宮祥太朗の主演で映画化した文芸ドラマ。被差別部落出身であることを隠して教師となった主人公が、理不尽な差別の現実と人間の尊厳の間で苦悩する。

1906年に初出版された島崎藤村の小説を映画化。1948年の木下惠介監督版、1962年の市川崑監督版に続き、60年ぶりの映画化となる。「東京リベンジャーズ」などの間宮祥太朗が、自らの出自といわれない差別に苦しむ主人公の青年役を熱演。共演は、主人公がひそかに想いを寄せる娘役に石井杏奈、友人の教師役に矢本悠馬という若手陣、ほか竹中直人、石橋蓮司、小林綾子ら演技派たちが脇を固める。主人公が生徒たちに出自を明かすクライマックスをどう描いたか、これまでの映画と見比べても興味深い。