映画

日本侠客伝　絶縁状

１９６４～７１年の間に計１１本作られ、高倉健の人気を決定づけた東映の任侠映画シリーズ第８作。今回はシリーズ初の現代もの。一大暴力団組織内の熾烈な権力抗争を描く。

高倉主演のもう一つの人気任侠映画シリーズ「昭和残侠伝」とは異なり、従来、明治や大正を時代背景に選ぶことの多かった、この「日本侠客伝」シリーズ。その中にあってはきわめて珍しく、本作では映画が作られたのとほぼ同時期の昭和を舞台に、現代的なドラマが展開。一大勢力を誇る暴力団組織の会長が逮捕され、その傘下にある組長たちの間で次期会長の座をめぐる熾烈な権力争いがスタートすることに。シリーズ第7作「斬り込み」に続いて、渡辺文雄が強烈な悪役演技を披露。監督は第1作から引き続き、マキノ雅広。