映画

僕に、会いたかった

ＥＸＩＬＥのＴＡＫＡＨＩＲＯが長編映画に初めて単独主演した温まる人間ドラマ。１２年前に嵐に遭遇して記憶を失った漁師が、人の優しさに触れ、過去と向き合う姿を描く。

「たたら侍」などオリジナル作品が続く錦織良成が、劇団EXILEの秋山真太郎とともに脚本を担当して監督。TAKAHIROが演じる、嵐で記憶を失くした漁師・徹に何があったのか、どんな人物なのかをなかなか明かさないミステリー仕立ての展開で、越境入学で島にやって来る高校生たちの物語が同時に進行し、やがて交錯していく。タイトルの意味が明かされるクライマックスの意外な展開が思わずぐっとくるポイントで、徹の母親役を演じる松坂慶子、島の医師を演じる小市慢太郎といったベテラン勢もいい味を醸す。