映画

十五才　学校IV

学校が嫌で家出した不登校の少年が、屋久島への旅の途中でさまざまな人たちとふれあいながら成長していく姿を描くロードムービー。山田洋次監督の「学校」シリーズ第４弾。

夜間中学や養護学校など、さまざまな学校を舞台にした山田監督の「学校」シリーズ第4作は初めて校舎を飛び出し、家出少年が旅を通じて人生を学んでいくという、シリーズでは異色のストーリー。何不自由なく暮らし、親のいう通りにいい子を演じてきた15歳の少年が、初めて自分の意思で飛び出した旅。無一文のヒッチハイクに悪戦苦闘する彼が、やがて大人たちもまた自分と同じようにつまずき迷いながら生きていることに気づき、成長していく姿がすがすがしい。教育よりも人生についても考えさせられる好編となった。