#10 ゲーム・オブ・フォーンズ Game of Phones

ハンクはモリーから「ドンが不調だ」という話を聞いて検査を予約する。ところがドンは予約をすっぽかす。ハンクがボートハウスを訪ねると、ドンは「モリーが居なくなった」と告げる。
実はモリーは、かつて家族と暮らしていたノースフォークの家を訪ねていた。家は新しい買い手の怠慢で老朽化し、取り壊しが既に決まっていた。彼女は家族の思い出が詰まった家が無くなることを知り、一晩だけ家で過ごそうと思ったのだった。だが腐った床板に足を挟まれ、動けなくなっていた。
家にやってきたハンクとドンはモリーを発見する。このときハンクは、彼女に痛み止めとして持っていたオキシコドンを与え、無事に救出する。だが事態はこれで収まらない。
病院へ向かう途中、薬の影響で情緒不安定になったモリーが「引き返す」と言い出してハンドルを切る。このため車は砂場に乗り上げてしまう。さらに車を砂場から出したときドンが肺停止で倒れ、異変に気づいたモリーが取り乱す。
そんな中、ハンクは冷静に対処してドンを蘇生しハンプトンズ記念病院に搬送する。しかし彼には予想外の展開が待っている。彼の運転中に事故が起きたことや、モリーがオキシコドンを飲んだことから、薬物検査を受けることになったのだ。ハンクは連日の痛みで密かに薬を飲んでいたため内心動揺する。
その頃エヴァンはディヴィヤとイタリアに居る。彼は週末に誕生日を迎えるため、イタリア旅行がペイジのサプライズだと勘違いする。だが旅行はルビーナと恋人マルチェロが、ディヴィヤを呼ぶために用意したものだった。
イタリアではマルチェロがルビーナとの婚約を、ディヴィヤは妊娠を発表する。ここでようやくエヴァンは誤解に気づき、ペイジに電話をかける。だが電波の状況が悪く、携帯電話は思うように通じない。
一方ペイジは、ラッセルと徹夜で仕事をしている。彼女は多忙な中でエヴァンに誕生日のサプライズを用意していた。それは彼の好きなボードウォークのジェットコースターを1時間貸し切るというものだった。だがエヴァンがイタリアに行ったことで予定は全てキャンセル。傷心のペイジはラッセルに「結婚は難しい」と告げる。すると彼は自身の経験を踏まえ、「男は言葉で伝えず相手に察して欲しいと思っている。察してくれないと感情的に相手を責めるものだ」と慰める。だがペイジとエヴァンの溝は深まるばかりだ。
この日ディヴィヤはイタリアに残り、ルビーナに子供を持つ不安や喜びを伝える。するとルビーナは「ディヴィヤは生まれる前から特別な存在だった。あなたならいい母親になる」と励ます。

●今回のゲスト

ルビーナの恋人マルチェロ役はリッキー・トニャッツィ。イタリアのミラノ出身の俳優兼監督です。映画「何もかも音楽のせい」「ファルコーネ マフィア大捜査線」などを監督。その他の出演作は「NINE」“Canone inverso”他。

●バルサザール

前半、エヴァンが「買ってきて」と頼んだ「バルサザール」は実在のベーカリー。正式名は“Balthazar Bakery”。
公式サイトの案内によると創業は1997年。ニューヨークを中心にレストランやホテルにもパンを提供しているよです。

●今回の撮影秘話

今回のエピソードはイタリアが登場します。ハンプトンズとは異なる大自然や石造りの町並みが、物語に新たなアクセントとなっていました。
ロケ地や撮影にまつわるトリビアを調べてみました。

【ロケ地について】
イタリアの場面は全てフィレンツェで撮影された模様です。滞在期間は合計4日で、実際の撮影は2日間だったとか。

【エヴァンの乗ったトラック】
終盤、エヴァンは豚を載せたトラックに乗って空港へ向かいます。
インターネットの情報によると、豚の一部は何とデジタル処理で追加されているのだそうですよ〜！ 全然分かりませんでしたね〜！

【飛行機と古い家】
エヴァンとディヴィヤが乗り込む飛行機と、モリーが足を挟まれる古い家は両方セットでの撮影だとか。

●印象的な音楽

後半、移動中に気分の悪くなったエヴァンが車を降りるシーンで流れるのはGraham Donald Preskettの“Ti Amo Tanto a”です。