「アバター」のジェームズ・キャメロン監督の出世作となった快作。1984年、未来世界から殺人マシンがやって来た。目的は、未来の人類の指導者を生む女性の抹殺。その女性サラ・コナーは、同じく未来から来た護衛と共に逃亡。最初は未来のことを信じられなかった彼女だが、過酷なサバイバルの中で自分の運命を受け入れてゆく。

アーノルド・シュワルツェネッガーの当たり役となった殺人マシン、ターミネーター。圧倒的なパワーを繰り出して冷酷に任務をこなす、無表情のその姿が不気味でスリルをあおる。未来世界では意思を得たマシンと人類が壮絶な戦闘を展開しているという設定も、製作当時は斬新だった。追いかけられる緊張を体感しながら、面白さを満喫するべし!

SF小説の大家フィリップ・K・ディックの短編「追憶売ります」を、「スターシップ・トゥルーパーズ」のポール・ヴァーホーヴェン監督が映像化。2084年、夜ごと火星旅行の夢を見る技師ダグは、ある日、それが自分の本当の姿であることを知る。記憶が何者かにすり替えられていたのだ。ダグは謎を解くために火星に飛び、陰謀の黒幕に立ち向かう。

知らないうちに記憶がすり替えられていることにゾッとさせられる。真の記憶を取り戻せ! と主人公を応援したくなる一方で、何も気付かずニセの記憶のまま生きるのも幸せかも……と思える。良質のSF映画は、こんな両極端なことを考えさせるものだが、そういう意味では文句なしに傑作! 顔面変型などの驚異のVFX映像も見ものだ。

クローン人間の製造が法で禁止されている未来社会を舞台にしたサスペンス・アクション。ヘリのパイロット、アダムが仕事を終えて帰宅すると、そこにはクローンが自分に成りすましていた。動揺する間もなく、彼は何者かに襲撃され、ワナにはめられたことを知る……。設定はもちろん、変型ヘリや光線銃などの未来アイテムも必見!

時代背景は2010年。2000年に作られた本作は、つまり今をシミュレーションした作品だ。現実にはクローン人間はまだ誕生していないが、それができたら問題も生じる。自分と同じ容姿と思考、記憶を持つ、 別の誰かが存在するのだからややこしくなるし、倫理問題もある。今だからこそ、この未来について考えてみては?
