UEFA EURO 2012TM(サッカー欧州選手権)は24日、準々決勝の最後の1試合が行われ、イタリア代表がPK戦の末にイングランド代表を下してベスト4進出を決めた。これにより、4強はいずれもグループBおよびCを勝ち抜いたチームとなり、準決勝ではポルトガル代表とスペイン代表、ドイツ代表とイタリア代表がそれぞれ対戦する。
この試合、両チームにチャンスが訪れた序盤以外は一方的に主導権を握ったイタリア代表だが、120分間を戦ってもゴールが奪えずPK戦に持ち込まれた。そして、両チームが1人ずつ外して迎えた4人目、イングランド代表DFアシュリー・コールをGKブッフォンがストップしたイタリア代表は、そのまま4‐2でPK戦を制した。
そのブッフォンと並びPK戦勝利の立役者となったのは、グループリーグ第2節のクロアチア代表戦に続き今大会2度目のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたMFピルロだ。2人目のモントリーヴォが外した後の3人目のキッカーとして、得意とする“パネンカ”(GKが飛んだ瞬間、ゴール正面にチップキックを流し込むPK)を決めたピルロは、大胆不敵な自身のPKを振り返ると共に、嫌な流れを断ち切った可能性に言及した。
「GKハートが妙な動作をするなど相当気負っているように見えたので、あのような形で蹴ることにした。それが完全にハマったね。あのPKにより相手がプレッシャーを感じたのは間違いないだろう。事実、その直後にはヤングがミスしているしね」
ピルロはまた、チームが試合を通じて自信を持ってプレーしていたとの見解を示した。
「サプライズを起こされるという恐怖はなかった。イングランドは殆ど何も創造せず、PK戦に持ち込むべく守備を固めていただけだったからだ。僕達は試合をコントロールし、最終的に勝ち名乗りを上げた。90分間でも延長戦でもチャンスを生かせなかったのは残念だ。しかし、PK戦では準決勝進出にふさわしいチームに軍配が上がった」
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