- 大会第11日
- 男子シングルス準決勝
- 7/5
- (金)
よる8:50
〜深夜0:00
- センターコート 第1試合
ノバク・ジョコビッチ
(セルビア)
フアン マルティン・デル ポトロ
(アルゼンチン)
解説:土橋 登志久 実況:鍋島 昭茂
両者ともここまでセットを落とさず勝ち上がってきた。オープン化以降ウィンブルドンの準決勝では初めてのこと。ただ、全てストレート勝ちといっても、ジョコビッチは3つ、デル ポトロは4つのタイブレークを戦っており、勝負強さを発揮してきた。
デル ポトロがここまでの5試合で相手にブレークを許したのは2つだけ。3回戦以降は一度もなく、サービスゲームが非常に安定している。ジョコビッチといえども簡単にはブレークできないのではないか。ただし、あいかわらず不安が拭えないのが3回戦で痛めた左膝の状態で、フェレールとの準々決勝ではゲーム開始間もなく再び転倒して同じ箇所を治療する場面もあった。サービスが思い切って打てないような状況なら、ジョコビッチがそこに強烈なプレッシャーをかけてくることは間違いない。
デル ポトロには準々決勝でしぶといフェレールに打ち勝った自信があるだろうが、長い打ち合いでのジョコビッチの強さは他に類なし。芝ということを考えてもジョコビッチの有利は変わらないが、実は過去の芝での唯一の対戦ではデル ポトロが勝っている。昨年このウィンブルドンで行なわれたオリンピックの銅メダルをかけた戦いだった。勝ったデル ポトロの涙に心打たれた人も多いだろう。ジョコビッチにとってはあの試合のリベンジともいえる一戦だが、対戦成績はジョコビッチが8勝3敗とリード。ベルディヒとの準々決勝でまた一段ギアを上げた感の王者が、2年ぶりの頂点を目指してさらなる凄みを見せるのだろうか。
- 大会第11日
- 男子シングルス準決勝
- 7/5
- (金)
よる8:50〜深夜0:00
深夜0:00〜午前7:20
- センターコート 第2試合
ジャージー・ヤノビッチ
(ポーランド)
アンディ・マレー
(イギリス)
解説:坂本 正秀 実況:河路 直樹
準々決勝では2セットダウンからの逆転勝利で冷や汗をかいたマレーに、またも嫌な相手が挑んでくる。ポーランド人男子として初めてグランドスラムのベスト4入りを果たしたヤノビッチは22歳。ちょうど1年前の世界ランクはまだ136位で予選からの出場だった。しかし本戦でも3回戦まで駒を進めた実力が早くもこうして開花した。ベスト4の中でグランドスラム・タイトルを持たないのはこのヤノビッチだけだが、今や若手でもっとも将来有望とも言われる存在だ。
203センチの巨体を生かしたビッグサーブが武器で、グラウンドストロークももちろんパワフル。また、これだけ体が大きくても動きはいい。3回戦で出した時速225キロのサーブは今大会の最速記録だが、この強力サーブに対してマレーのすぐれたリターン力がどう発揮されるか。
一方マレーのサーブは最速でも214キロで、これは全体のトップ20に入る程度。エースの数もここまでの5試合でヤノビッチの94本(1試合平均約19本)に対して60本(1試合平均12本)と劣るが、強みはここぞという場面で最高のサーブを叩き出す集中力だろう。対戦成績は1勝1敗。マレーが勝ったのはヤノビッチがまだ世界ランク261位だった4年前の話で、ヤノビッチが勝ったのは昨年の11月、予選から決勝まで勝ち進んで脚光を浴びた昨年11月のパリ・マスターズなのだから、マレーをフルサポートするファンも気が気ではない。
しかし、2年連続の決勝進出、そしてその先にある地元男子77年ぶりとなる優勝を夢見て、この日センターコートはまた一つになるだろう。
※放送カードは、当日の試合進行により変更となる場合があります。